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「千種ぁ〜」 「……」 「ちーくさーー!」 熱心に本を読んでいる千種に、はいたすら呼びかけた。 ださ先程から千種はピクリとも反応しない。 それでも懲りずに呼び続けるが、返ってくる反応はいつも同じ。 「………」 「もう〜また無視!?」 「………」 「何か言ってくれたっていいじゃんさー」 「…うるさい」 「……」 やっと口を開いたかと思えば、返ってきたのは冷たい言葉。 しかも目線は本から一向に離れていない。 「だって暇だよ……たまにはどっか行こーよ」 「……めんどい」 先程からめげずに話しかけ続けていた だが、それも限界に達しようとしていた。 「もういい…」 その一言で、何を言われても本から目を離さなかった千種が、ちらりとを見た。 あきらかにさっきより声のトーンが低かったからだ。 それに、いきなり立ち上がったが気になったのだ。 「どこいくの?」 「別にどこでもいいでしょ」 「よくない」 「……犬…、のところに行く」 ちょっといじめすぎただろうか。 はむすっとした顔のまま、ドアへと歩き出した。だが…… 「…何よ」 「だめ」 「は?」 の腕を掴み、一言言った。さっきまで私のこと無視してたくせに。 何にもしゃべってくれなかったくせに。本から目を離さなかったくせに。 「なんでよ!千種は私のこと相手にしてくれないじゃん!!」 「……」 「つまんないよ…犬なら絶対そんなこと……ッ」 そう言いかけて、突然唇に柔らかいものがあたった。 気づけばの目の前には、どあっぷの千種の顔。 本を置く際にメガネも置いる。普段見ない千種の顔。 すごく綺麗な顔。思わずは見とれてしまった。 「ちょっ……何を…っ!!」 我に返ったは、一気に顔がりんごのように赤くなる。 そんなを見て千種は眉をしかめ、そしてほんの少しだが微笑んだ。 「ずっと我慢してたのに……ほら、そうやって俺を誘う」 「バッ!!!誘ってるわけないでしょ!!」 赤い顔がさらに赤くなる。 そんなに千種はそっと顔を近づけて、耳打ちをした。 「俺以外の男のところには、行かせないから」 |