勉強

「はぁ…めんどい」
「うぅ…そんな言い方しないでよ」
静かな図書室で勉強中の二人。
が学校の授業についていけてないので、千種が教えることになった。
こうみえても千種は好成績なので、適任だろう。
科目は数学。が一番苦手な教科だ。
「ここ、さっきも教えたでしょ?」
「う〜ん…確かに…でもわかんなぃょ…」
肩を縮こませ、そーっと千種の表情を伺った。
明らかに疲れてる。面倒そうな顔してる…。
「はぁ…」
こう何度も溜め息をつかれると、何だか心苦しい。
だが同じことを何度も教える側としては、溜め息の一つや二つ、つきたくなるだろう。
「じゃあもう一回説明するから」
「もういいよ」
「?」
「千種も疲れたでしょ?先帰ってていいよ」
「……」
「ありがとね、教えてくれて」
千種のノートを片付けようとが手を伸ばしたが、その手を千種が押さえた。
「いい」
「え?」
「まだ帰らないから」
「でも…」
「もう暗いし。女の子一人、残せないでしょ」
それに……
「…私に教えるの、疲れない?」
「平気」
の頭にぽんと手を置くと、 は安心したように微笑む。
そんなともっと一緒にいたいから。
先に帰るなんてことはしない。

END