惜別

「ホントなの…?」
嘘だと思いたかった。
ずっと一緒にいられると思ってたのに。
「ええ。僕はそう長く現実にはいられません」
見た目も、体温も、何も変わってないのに。
…」
なんで一緒にいられないの。
…泣かないでください」
「…っ」
いつの間にか涙が出てた。
止めようとしても、余計に出て来る。
そのたびに骸と過ごした日々の思い出が頭を過ぎる。
犬や千種と一緒にバカやったり、ピクニックに行ったり。
戦闘ではいつも私のことを守ってくれていた。
その骸が今消えようとしている。
「や、だ…」
一人にしないでよ。
「やだ…」

昔と何も変わらない細い指がの頬をそっと撫でる。
「大丈夫。しばらく休めばまた逢えますから」
「でも…またすぐに消えちゃうんでしょ…?」
骸は困ったように小さく笑い、の唇に自分のものを重ねた。
「っ…」
「僕はいつでもの傍にいますよ」
にっこりと笑ったその顔は、静かにの目から消えていった。

END