七夕

「もうすぐ七夕か…」
窓から空を見上げて、ぽつりと呟いた。
七夕といえば、あの最悪な出来事があった日だ。
そう。男とキスをしてしまった日だ
今でもしっかりと脳裏に焼き付いている。
「嫌なことでも思い出したか?」
その傷をほじくり返すように悠が問う。
「それはイヤミか?」
「さあな」
宏海の隣に並び、静かに上を見上げる。

「…何だよ」
「別に」
「なら見んな」
真白木とのことを思い出してか、宏海はやや不機嫌のようだ。
そんな宏海の手に、悠は自分のそれを重ねた。
「俺だって…妬いてるんだぞ」
「っ…」
「7日になる度に思い出して…」
重ねた手に力がこもる。
「男とキスするのは、もう嫌か?」
不安げな顔をして、宏海を見上げる。
目線が交わると、宏海の心臓はドクリと脈打つ。
重ねられた手を強く握り、顎に手をかけた。
「宏…」
「男とキスなんてまっぴら御免だ。でも…」
小さな悠の背丈に合わせて腰を曲げる。
吸い付くように唇を重ねて、お互いの口内を犯し会う。
「お前は特別」
そして二人は再び甘いキスに溺れた。

END

七夕になる前にアップしようと思ったのに忘れてた(笑